品質保証
40年以上に渡ってデータ・ストレージ業界の先駆者であるSeagateは、この明快かつ説得力のある方法を守っています。信頼できる製品は、いつテストを行うかに関係なく、その寿命を通じて常に高い品質を維持します。そのため、当社の品質保証作業には終わりがありません。当社のソリューションは、160を超える厳しい品質テストを行います。ハードディスク・ドライブが設計者の頭の中で誕生した瞬間から寿命を迎えるまで、様々な角度から品質を測定します。なぜなら長年に渡ってどの時点においても品質を保つことこそ確かな信頼性と呼べるからです。
ドライブのヘッド(胡椒1粒くらいの大きさ)は、時速130キロ以上で回転するディスクのわずか上(人間の髪の太さ程度)で高速に動作しています。ヘッドディスクのインターフェイスは品質保証の要です。
「ドライブが故障しないかどうかというのは、始めの一歩に過ぎません。総合的な顧客体験が大切なのです。」
– 信頼性工学担当シニア・ディレクター、リッチ・L・セガール (Rich L. Segar)
顧客が求めているものとは?Seagateのエンジニアは常に、この質問の答えを探し求めています。
ドライブ・ヘッドとデータが含まれるプレートとの間隔や、エッジでのリアルタイム・データ処理の互換性など、品質は革新を伴うものでなければなりません。エンジニアは顧客のニーズを考慮しながら、最適なテクノロジーを追求します。彼らはコンポーネントの設計を完成させ、製品の実現可能性に関する次の重要な質問に答えます。その技術は、何百万台も製造できるほど十分に成熟しているか?答えが「イエス」となった場合に製品の製造へと進みます。
毎年、当社のエンジニアは数百件の製品アイデアを審査します。この中で、製造まで進めるのはほんの一握りです。
アイデアが製造に入る前の製品開発の間にドライブ20,000台をテストするのに約5,000,000時間が必要となります。
製品アイデアが実現可能だと判断された場合、設計を開始します。顧客およびマーケティングからの要件は、信頼性および品質証明プロセスにおいて合格を求められる条件へと置き換えられます。パーツを造形してテストを行い、機能しているものと改善が必要なものを確認します。多くのビルドおよびリビルドを繰り返します。160以上の品質テストが行われます。この中には、平均故障間隔を実証し、検査温度、電圧、腐食、耐衝撃性と耐振動性、静音性などをチェックする、6週間に渡る信頼性テストがあります。
顧客から提示された条件に基づくテストは、クリーンルーム、ラボ、その他の制御された環境で行います。
「品質は梱包方法にも影響します。例えば湿度の高いアジア地域へ出荷する場合には、湿気でドライブが損傷しないよう万全な梱包が必要となります。」
― 製品開発工学担当プリンシパル・プログラム・マネージャー、Chris M. Wilson
ドライブのテストは75°Cの高温下で行います。これは最高気温57°Cを記録したデスバレーよりもはるかに高い温度です。エンジニアはこの高温多湿の環境で腐食、ガス抜け、汚染具合をチェックします。
気候の変動も品質に影響を及ぼします。「冷却に必要なエネルギーの削減を目指してクラウド・サービスのプロバイダがグリーンな戦略を採用することもあります」と、材質科学および汚染工学担当シニア・ディレクターであるSteven Crochiereは説明します。「その結果ドライブはより高温で作動することが求められ、サプライ・チェーン全体で当社の品質要件が変わります。そのような状況を予測して、温度の要件を例えば85°Cから100°Cへ変更しなければならない場合もあるでしょう。」
デスバレーより高温:当社製品の一般的なヒート・チェックを行う温度です。各ドライブは、エベレストよりも3,400メートル高い標高でも耐えられるものでなくてはなりません。
すべてのドライブは、–300~3,000メートルの高さで問題なく作動しなければなりません。
製品検証段階で製品を顧客に発送し、当社ソリューションが顧客の社内システムで適切に機能するかどうかを確認してもらいます。
また、製品に圧力をかける高度テストも行います。このテストでは、ドライブが最高12,200メートルの環境でも使用できることを確認します。これは、エベレストよりも3,400メートルも高い標高です。
品質保証とは、顧客を第一に考えるということです。
当社の品質保証作業に終わりはありません。現場の顧客からのレポートが不可欠です。例えば、Seagateはスマート・ファクトリーでの品質チェックを実現および支援しています。「インダストリー4.0、特にIT 4.0(データの第4次産業革命)では、工場フロアを自動化することで、顧客から設計、サプライ・チェーン、そして工場までリアルタイム・データを活用できるようになります。」と、信頼性工学担当シニア・ディレクターのRich Segarは言います。
接続されたリアルタイムIT 4.0インフラストラクチャを橋渡しし、AIおよび機械学習で工場フロアでの信頼性を最適化することができます。
「そのためSeagateは分析能力への投資を行いました。これにより、Seagateおよび当社顧客は、接続されたリアルタイムIT 4.0インフラストラクチャを橋渡しし、モデルを使って工場フロアでの信頼性を最適化することができます。」
スマート・ファクトリー、カメラを持って旅をするクリエイティブなプロフェッショナル、ハイパースケール・データ・センターなど、Seagateは信頼性の究極の審査員である顧客を重視しています。