大量のエッジデータ転送
データはネットワーク・エッジと呼ばれる現場で生成されることが多く、その後、分析に基づく意思決定のために集中管理する必要があります。しかし、作業に必要なソリューションを探すにあたって、課題が山積しています。その内容を見ていきましょう。
現在、かつてないほど多くのデータがエッジ、すなわち現場で生成されています。IoTデバイスやセンサーからその他のエンドポイントに至るまで、様々な装置でビッグデータを収集しています。そして、そうしたビッグデータは増加の一途をたどっています。事実、エッジ・デバイスで生成されるデータの量は2025年までに175ZBに達すると予想されています。
それでは、こうしたデータをどのように活用すればいいのでしょうか?通常、機械が生み出す数トン規模のデータから数百万件もの小さなファイルが生成されますが、いずれも構造化されていません。そこに何があるのか、どんなデータが取得されているのかも分からない状態で、至るところに広がっていきます。これが「データの散在」です。
現場でデータを取得すると、物理ネットワークの制約により、データに自在にアクセスできないことがあります。その解決策としてよく挙げられるのがモバイル・ネットワークです。ところが、山中や海上ではネットワークに接続できるとは限りません。たとえモバイル・ネットワークに接続できたとしても、接続が不安定であったり、制限されていたり、共有のネットワークであったりする可能性もあります。また、パイプが小さくて、必要な高速スピードが得られないかもしれません。単純に料金があまりに高額であることも考えられます。
このような場合、物理エンクロージャに落ち着くことが多いのではないでしょうか。そうして、データを物理的に持ち歩くという課題に繰り返し直面することになります。
お使いのソリューションがラックマウント可能な通常のストレージ・サーバーである場合、その大半は現場からのデータの移動に適していません。超大型サーバーやエンクロージャの場合、パレットに固定した状態でフォークリフトを使って移動し、さらに大型車両に載せて運搬する必要があるため、山中でドキュメンタリーを撮影するような用途には向いていません。耐久性の低いアプライアンスは、過酷な環境や水気の多い環境でのデータ収集には耐えられないでしょう。たとえ必要な場所でアプライアンスを確保できたとしても、必要な容量を備えているとは限りません。
データ転送アプライアンスを供給するクラウド・ストレージ・ベンダーの中には、そのベンダー指定のプラットフォームを使用するよう求めてくる企業もあります。そうしたプラットフォームは、一方向のデータフローのみが可能であったり、データを保存できても読み出すことができない設計であったりします。そうなると、すでに持っている他のストレージ・デバイスを統合し、それをこのベンダーのアプライアンスに搭載せざるを得ません。その後、アプライアンスはベンダー指定の施設へと運搬され、御社のアップロード用サーバーとして設置されます。このアプライアンスを移動できるのは1回きりであり、設置後は他の場所へ移動させることができません。
御社が柔軟性を求めているのであれば、ベンダー指定のアプライアンスでそれを叶えることはおそらくできないでしょう。
物理デバイス上であれモバイル・ネットワーク上であれ、データの移動にセキュリティリスクはつきものです。標準的なストレージ・サーバーやアプライアンスには、改変や紛失のリスクがあります。また、モバイル・ネットワークは御社の求めるデータ・セキュリティ要件を満たしていないかもしれません。これは、政府機関や医療機関といった規制対象の業種にも当てはまることであり、さらに、石油およびガス会社もサイバー攻撃の標的となる可能性があります。どの業種にいても、データ漏えいのリスクからは逃れられないというのが現実なのです。
そして、常に忘れてはいけないのがコストの問題です。モバイル・ストレージ・アプライアンスの購入をお考えであれば、初期の設備投資とその後継続的に発生するハードウェアの保守費用に対応していかなければなりません。たとえたまに使用する程度であっても、最大容量を購入する必要があります。また、マネージド・サービスのソリューションもありますが、たとえその最大容量を時々使用する程度であっても、一定の期間にわたって料金を払い続けることが求められます。
最近まで、利用状況に応じて料金を支払うという選択肢はありませんでした。
データ転送に関する最大の課題を解決するためには、耐久性が高く、大容量を備えた真の意味で安全なモバイル・アプライアンスを導入する必要があります。リフト・アンド・シフト方式での1回きりのデータ転送であれ、週1回のデータ転送であれ、それを必要なとき、必要な場所において、予測可能なコストで利用でき、ベンダーによる縛りなしに、利用状況に応じて料金を支払うというシステムが理想的です。
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