イノベーション

記録密度向上がもたらす大きな変化

持続可能性と大容量ストレージの未来は、今ここにあります。

AIの登場により、かつてないほどデータ量が急増している。2028年には、これまでの3倍に達すると見られており、予測されるストレージ容量をはるかに上回る。 

その結果、持続可能な大容量ストレージを実現するうえで、記録密度の革新がこれまで以上に重要となります。

そもそも、記録密度とは何か?

媒体の表面積単位あたりに保存可能なデータ量の測定値を意味します。

この測定値は、限られた物理スペース内でのデータ保存をいかに効率化できるかに直接影響します。そうしたデータの増加を管理するには、クラウド・データ・センターによる展開という戦略を取ると良いでしょう。この戦略なら、高いストレージ密度が最重視され、低コストで拡張性に優れた長期のストレージ・ソリューションを実現できます。

記録密度の進化における重要なブレークスルー。

この70年間を振り返ると、ストレージ容量の限界突破につながる記録密度の大きな進歩と呼べるものは2つしかなく、この2つがデータ・センター拡張の効率化を可能にしています。

LMRからPMRに移行。

2000年代の初めに長手磁気記録方式 (LMR) から垂直磁気記録方式 (PMR) に移行したことで、記録密度が大幅に向上しました。

PMRでは、データ・ビットの向きを水平から垂直に変え、ビット間の磁気干渉を減らします。これにより、データの安定性と密度が高まりました。 

PMRからHAMRに移行。

PMR技術では、プラッタあたりの記録密度が3TBで限界に達したため、新たな方法で記録密度を高める必要がありました。Seagateのエンジニアが開発し、2024年1月に発売されたMozaic 3+プラットフォームは、熱補助型磁気記録 (HAMR) を世界で初めて実装し、プラッタあたり3.2TBを実現しています。ロードマップには、5TB超を目指すことも示されています。

HAMRでは、高保磁力メディアと局所的なプラズモニック加熱を利用して、高精度の安定した書込みを原子スケールで実現しています。また、記録密度を前例のないレベルにまで引き上げると共に、業界標準の3.5インチ・フォーム・ファクタを維持しています。 

ディスク・プラッタからデータ・センターに至るまで、記録密度が効率化向上につながる仕組み。

面積密度を高めることで、データ・センターが最適化され、新しいスケールアウトや管理対象フリートに対する不動産投資のROIが向上します。

その理由は、ドライブ・スロットあたりのストレージ容量を増やし、プラッタあたりのストレージ密度を高めていることにあります。これによって、消費電力および持続可能性の目標達成が滞ることなく、データ・センターの使用率が向上します。 

  • また、プラッタあたりの密度が高いため、物理的なインフラストラクチャを拡張せずに大容量を実現し、不動産コストを削減できます。 

  • プラッタあたりの密度が高いストレージを使用すると、新しいスケールアウトやマネージド・フリートに対する不動産投資のROIが向上します。なぜなら、そうした密度が1TBから3TBに増えることで、10TBドライブと同じフォーム・ファクタで30TBの容量を確保できるからです。

  • 記録密度の高いドライブは、現在の10TBドライブよりも2.6倍優れた電力効率(テラバイトあたり)を実現します。 

  • 記録密度におけるSeagateのリーダーシップにより、データ・センターでは、こうした拡張上の利点をより多く得られます。また、ハードディスク・ドライブ・ポートフォリオ全体で、TBあたりの部品表 (BOM) コストが削減されるため、さまざまな市場やアプリケーションでその利点を享受できます。

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プラッタが増えた場合の影響とは?

ターゲット容量の選択
16
20
24
30
最適化

コスト削減

省電力

プラッタ削減

記録密度
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記録密度が持続可能な成長を促進。

持続可能なデータ・センターを実現するには、記録密度の革新が不可欠です。これによって、リソース効率を高め、環境への影響を削減しなければなりません。

  • ドライブの密度が高くなると、使用するTBあたりの原材料、必要な製造活動、エネルギー使用量、電子廃棄物が減少します。 
  • 今後数年間でプラッタあたり5TB超を実現するというSeagateのロードマップは、データ規模の容易な拡大と持続可能性の確保を共に可能にします。 

  • 記録密度が向上すると、ドライブ数が減り、データ・センターのエンボディド・カーボンも最適化されるため、二酸化炭素排出量を削減できます。高密度ドライブは、標準の10TBドライブよりも最大3.5倍のエンボディド・カーボン効率を実現します。

Seagateは道を切り開きます。

世界のハードディスク・ドライブメーカーの記録密度ではディスクあたり3TBの容量なので、近い将来にディスクあたり5TBの容量を実現するSeagateは、ストレージ革命の先頭に立っています。これは、Mozaic 3+から始まります。

Exos Mozaic 3+

飛躍的な進歩を遂げた実証済みの記録密度がここにあります。きわめて効率的で持続可能なデータ・ストレージを実現するExos大容量ハードディスク・ドライブに、Mozaic 3+が搭載されました。Mozaic 3+は、ディスクあたり3TBの記録密度を実現する強力なプラットフォームであり、これまでと同じスペースにより多くのエクサバイト規模データを保存して、コストを大幅に削減できます。