ケーススタディ

日本の遺伝子研究企業がCORVAULTを選択

遺伝子研究に特化した日本の中小企業GeneBayは、性能や保守のしやすさを犠牲にせずに包括的なバイオ解析インベントリを管理できる低価格のストレージ・ソリューションの提供をSeagateに依頼しました。

14 7月, 2023

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目次:

    ケーススタディCORVAULTバックアップとリカバリ

    はじめに

    2016年に横浜市に設立された株式会社GeneBay (https://genebay.co.jp) は、次世代のシーケンシングとデザインを使用した最先端の「オミックス」(ゲノム+トランスクリプトーム)解析サービス提供事業と、オミックス解析関連ソフトウェア・システム開発事業を展開しています。また、海外の著名企業を含む複数のシーケンシング企業との提携による解析サービスも提供しています。

    GeneBayのストーリー

    GeneBayの顧客は学界に集中しており、主に大学や民間および国立研究機関が名を連ねています。主力事業は、人間医療およびバイオロジー分野における研究支援のための解析とシステム開発です。最近では、植物、動物、魚など、人間以外の生物種のDNA解析分野での二ーズが高まっています。

    設立以来、同社ではシーケンサー・データの2次および3次解析の研究、データベースの開発、解析システムの構築を行っています。バイオロジーおよびそれ以外の分野でこれらのサービスを提供することにより、顧客を支援しています。

    GeneBay最高執行責任者、今井建策氏

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    GeneBayの目標

    GeneBayは、バイオ解析サービスで用いるデータ量が着実に増加していることを認識していました。最初に導入したデータ・ストレージ・ソリューションは管理が困難になっていましたが、各顧客独自のニーズへの対応に熱心に取り組みました。同社の課題は、中小企業の予算の範囲で、十分な容量、速度、使いやすさを提供できるストレージ・インフラストラクチャを見つけることでした。

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    GeneBayが抱える問題

    GeneBayの事業は、1996年から着実に成長を続けてきました。最初に使用したのは自社スタッフが設置したNASストレージで、1台から開始しましたが徐々に拡張されて10台まで増えました。その頃には、担当者はこの環境の管理は難しいと感じており、増大するストレージのニーズに対応するための十分なストレージを手遅れになる前に追加できるかどうかについて懐疑的でした。 

    GeneBayの最高執行責任者である今井建策氏は、以前の勤務先で大規模ストレージの使用経験がありましたが、多くのオプションの導入に高額な費用がかかり過ぎると考えていました。アクセス速度はもちろん重要でしたが、GeneBayにとっては所有する膨大なデータを収容できるソリューションを見つけることが最優先事項でした。

    バイオ解析データの保管に必要なストレージを詳しく理解するために、今井氏はヒトのDNAを例に取って考えました。ヒト1人のDNAシーケンスの読み取りには平均で33ポイント、つまり3GBを要しますが、精度を高めるためにはさらに多くのサンプルが必要となるため、必要なストレージ量は増加します。解析方法もまた、データ生成量に影響します。ヒト1人のDNAサンプルのロングリード・シーケンシングでは、約2TBのデータが生成されます。GeneBayが精度を考慮して500サンプルを読み取る場合、ストレージ容量は容易にペタバイト規模に達します。

    顧客によってサンプルのニーズは異なりますが、データ量と解析規模は過去2年で驚異的に拡大していました。

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    GeneBayのソリューション

    今井氏は、「低コストのソリューションはなかなか見つかりませんでした。そんなときにSeagate Exos CORVAULTに遭遇したのです。このストレージなら、低いコストで大容量のデータを格納できそうだと思いました」と述べています。 

    GeneBayは、独自のニーズに最適なSeagateソリューションを見極めるために付加価値プロバイダのASKと提携しました。同社は、低価格の大容量ソリューションだけでなく、日本の中小企業 (SME) 向け税制への申請を支援してくれるサプライヤーも必要としていました。今井氏によると、この税制によりSMEは、旧モデルと比較して年間1%以上生産性(製造効率、精度、エネルギー効率など)を改善できる新品の機器や装置に投資する際に税金控除を受けることができます。この制度を利用するには、機器の購入前に、製造元がSMEに対して該当機器が生産性改善要件を満たすことの証明書を発行する必要があります。

    GeneBayが最初に提携したテクノロジー・プロバイダは、申請プロセスが複雑化していることを理由に、GeneBayの依頼を断ってきました。しかしSeagateは、GeneBayのこの特別税制への申請を支援することで合意しました。この制度は継続中なので、今井氏は将来Seagateのソリューションを購入するときにも、税控除に再度申請したいと考えています。

    購入前から、今井氏にはExos CORVAULTの旧モデルとSeagateのAutonomic Distributed Allocation Protection Technology (ADAPT) についての詳しい知識がありました。GeneBayが予定していた機器購入の決定を下す時期に、新しい次世代Exos CORVAULTの提供が開始されており、ADAPTと独占的な機能を容易に比較的低コストで利用できることは、今井氏にとって大きな朗報でした。

    Seagate Exos CORVAULTは、GeneBayのデータ・ワークフローの合理化に貢献しました。まず、NASシステムに接続されているDNAシーケンサーがGeneBayの10GBのネットワーク・ストレージにデータを送信します。このデータが新しいCORVAULTインフラに保管されると、専用の解析サーバーがデータを解析し、準備を整えてから、USB、外付けHDD、またはパブリック・クラウドを通じてデータをエンド顧客に提供します。

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    GeneBayの成功

    Exos CORVAULTの使用開始から3か月以内で、GeneBayのデータはストレージ容量の735TBに達しました。GeneBayのスタッフは今なら「膨大なデータを扱う超大型プロジェクト」を安心して請け負うことができます。

    「CORVAULTを導入していなかったら、こうしたプロジェクトを請け負うことはできなかったでしょう」と今井氏は言います。

    今井氏をはじめ同社の社員は、Seagateがソリューションを短期間で提供できたことも高く評価しています。導入プロセスはわずか6か月で完了しました。話し合いを始めたのは10月でしたが、3月には製品が納入されました。納入までの期間に、SME向けの特別税制への申請も完了しました。同社によると、導入したExos CORVAULTシステムは「安定して、処理が高速で、管理が容易」です。これらの特徴はすべて、リソース不足に悩まされているSMEにとって重要な利点と言えます。

    GeneBayは、増大するデータのニーズと、各顧客に要求される解析量に対応するという最初の目標も達成しました。今井氏は、適切なインフラを導入していなければ、GeneBayはこの3か月だけでも数千万円相当の取引を辞退せざるを得なかったと考えています。

    GeneBayはどんなにデータを削除しても、ストレージ・リソースの枯渇は避けるつもりです。今井氏は、GeneBayのデータ解析サービスは成長を続けると予想していますが、電力コストなどの追加要因に起因する包括的な行動計画がないかぎり、容量をさらに追加しようとは考えていません。もしそのときが来れば、GeneBayはSeagateからの再購入を喜んで検討すると今井氏は述べています。

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    これまで当社のストージ容量は分散および独立しており、私の脳裏には常にストレージ領域が枯渇しないかという懸念がありました。現在はExos CORVAULTのおかげでこの懸念が解消され、とても感謝しています。

    今井建策氏

    GeneBay最高執行責任者 

     関連リソース

    システム
    Exos CORVAULT
    Seagate Exos® CORVAULTは、数ペタバイトの容量、99.999%の可用性、ハイパースケールでの効率性、画期的な自己修復機能、持続可能なテクノロジーを備えた高性能ブロック・ストレージ・システムです。

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