この記事では、ディスクユーティリティの使用時によく表示されるエラー・メッセージとよくある質問について解説しています。こちらではすべてのエラー・メッセージを網羅しているわけではないため、お探しのエラーは見つからない可能性もあります。
本記事は以下のバージョンのmacOSを対象としています。
- macOS 10.15 (Catalina)
- macOS 10.14 (Mojave)
- macOS 10.13 (High Sierra)
- macOS 10.12 (Sierra)
- macOS 10.11 (El Capitan)
お使いのバージョンが分からない場合は、こちらをクリックしてmacOSのバージョンをご確認ください。
注:ドライブの再フォーマットを実行すると、ドライブのすべてのデータが消去されます。フォーマットを実行する前に必要なデータはドライブからコピーしておいてください。
macOS 10.13 (High Sierra) 以上をお使いの場合は、ディスクユーティリティの表示を変更する必要があります。表示をデフォルト設定の [ボリュームのみを表示] から [すべてのデバイスを表示] に変更します。10.12または10.11をお使いの場合、こうした設定はないためこの手順は不要です。
ドライブのフォーマット方法によって、2つ(または場合によっては3つ)以上の項目が表示されます。インデントなしの項目は物理ディスクで、通常、メディア名が付いています。そのすぐ下にあるインデントありの項目がボリューム(パーティション)です。
ドライブを消去する際、ボリュームやディスクが選択されているかによって表示されるオプションが異なります。そのため、ドライブをフォーマットする場合はインデントなしの項目を選択することが重要です。
ドライブ上にある134.2MBのボリュームとは?
このボリュームは、ドライブがGUID/NTFSを使ってWindows用にセットアップされている場合に表示されます。ディスクユーティリティにはMicrosoft Reservedと表示されます。ドライブをNTFSとして使用する場合、これは正常な状態でありエラーではありません。技術的な詳細については、こちらからMicrosoftのドキュメントをご覧ください。ドライブをMacのみで使用する場合は、ご希望に応じて消去してください。MacとWindowsの両方で使用する場合は、このままで問題ありません。
パーティション・ボタンがグレー表示になっている理由は?
この現象はmacOS 10.11 (El Capitan) で初めて確認されてから、現在も継続しています。ボタンがグレー表示になっているのは、ドライブがMBRとしてセットアップされているためです。通常、MBRは3TB未満のドライブで使用します。パーティション・ボタンの上にマウスカーソルを合わせると、Appleのツールチップが表示されます。
この現象を解消するには、まずディスクを消去し、[方式] を [GUIDパーティションマップ] に設定する必要があります。ドライブをMacのみで使用する場合は、macOS専用のフォーマットを選択します。例えば、Mac OS拡張(ジャーナリング)やAPFSなどです。MacとWindowsの両方で使用する必要がある場合は、ExFATを選択してください。
このドライブをmacOSとWindowsの両方で使用する場合は、ドライブに保存されている重要なデータをバックアップしてから、ドライブをmacOSでExFATに再フォーマットします。ExFATへのフォーマット手順はこちらでご確認ください。
このドライブをmacOSのみで使用する場合は、互換性を高めるため、Mac OS拡張(ジャーナリング)(別名HFS+)に再フォーマットしてください。HFS+へのフォーマット手順はこちらでご確認ください。
エラー・メッセージ - MediaKitが十分な領域がないことを報告しています
このエラーは、ディスクの消去やパーティションの処理中に発生することがあります。これは、AppleがEFIボリュームに134.2MBのMicrosoft Reservedボリュームを使用しようとしていることが原因です。Appleでは、このボリュームに200MB以上の容量を必要としているため、エラーが生じます。技術的な詳細については、こちらからAppleのドキュメントをご覧ください。
この問題の解決法はいくつかありますが、一番簡単なのは、ディスクを消去してGUID方式でセットアップする方法です。この方法により、Appleのディスクユーティリティ専用のボリュームを作成することができます。GUIDを選択できない場合は、本記事の冒頭で紹介した通り、左上で [すべてのデバイスを表示] が選択されていません。
このドライブをmacOSとWindowsの両方で使用する場合は、ドライブに保存されている重要なデータをバックアップしてから、ドライブをmacOSでExFATに再フォーマットしてください。ExFATへのフォーマット手順はこちらでご確認ください。
このドライブをmacOSのみで使用する場合は、互換性を高めるため、Mac OS拡張(ジャーナリング)(別名HFS+)に再フォーマットしてください。HFS+へのフォーマット手順はこちらでご確認ください。
エラー・メッセージ - ディスクのマウントを解除できませんでした
このエラーが発生する原因はいくつか考えられます。例えば、ドライブでディスク・イメージなどを開いている場合や何らかの理由でドライブが動作し続けている場合、このエラーが生じることがあります。その場合は、ディスク・イメージを取り出して、もう一度フォーマットし直してください。
ドライブが動作中でない場合は、そのままもう一度フォーマットし直します。それでもエラーが出る場合は、そのボリュームをハイライト表示して、[マウント解除] をクリックします。そのボリュームのマウントが解除されれば、プロセスを完了できるはずです。
それでも問題が解決されない場合は、コンピュータの電源を切り、ディスクを外して、ドライブを接続していない状態で再起動します。再起動したら、ドライブをもう一度接続してフォーマットし直します。
エラー・メッセージ - com.apple.DiskManagement.disenterエラー49223
このエラー・メッセージは、ExFATにフォーマットされたドライブで確認されています。ドライブをmacOSとWindowsの両方で使用する場合は、必ずmacOSでフォーマットしてください。Windowsのアロケーション・ユニット・サイズ(ブロック・サイズ)はすべてがmacOSでサポートされているわけではありません。そのため、サポートされていないアロケーション・ユニット・サイズがあると、ドライブをマウントすることができません。このエラーは、ディスクユーティリティでドライブを手動でマウントしようとした場合に表示されます。
このドライブをmacOSとWindowsの両方で使用する場合は、ドライブに保存されている重要なデータをバックアップしてから、ドライブをmacOSでExFATに再フォーマットしてください。ExFATへのフォーマット手順はこちらでご確認ください。
このドライブをmacOSのみで使用する場合は、互換性を高めるため、Mac OS拡張(ジャーナリング)(別名HFS+)に再フォーマットしてください。HFS+へのフォーマット手順はこちらでご確認ください。
エラー・メッセージ - com.apple.DiskManagement.disenterエラー49153
このエラーは、外付けハードディスク・ドライブとその他のメディアで確認されています。NTFSにフォーマットされた外付けドライブでパラゴン・ドライバのソフトウェアを使用していると、このエラーが表示されることがあります。パラゴン・ドライバのソフトウェアをお使いの場合は、そのソフトウェアに問題がある可能性があります。
この問題を解決するには、パラゴン・ドライバのソフトウェアをアンインストールしてから、もう一度インストールし直します。パラゴンのアンインストールの手順はこちらでご確認ください。macOS 10.13 (High Sierra) 以上をお使いの場合は、インストールの過程で必ずカーネル拡張を「許可」してください。[許可] ボタンが表示されていない場合は、パラゴン・ソフトウェアを使ってドライブをマウントし、エラーメッセージが表示されるか確認してください。これで、[セキュリティとプライバシー] に [許可] ボタンが表示されるはずです。
注:LaCieのドライブをお使いの場合、Seagate版のパラゴンはお使いのドライブに対応していません。完全版のパラゴンをお使いの場合は、パラゴンの手順に従ってアンインストールしてから、もう一度インストールし直してください。
それでも問題が解消されない場合は?
Macをもう一台お持ちであれば、そちらで消去プロセスをお試しください。
もしお手元にWindowsコンピュータがあれば、そちらでドライブのDiskpartを実行することも可能です。Diskpartの実行手順はこちらでご確認ください。その後、もう一度Macでドライブの消去を試してみてください。