噂のシリアル アタッチド SCSI について詳しく知りたくありませんか?このエンタープライズ ストレージ テクノロジにおける飛躍的進歩に関するよくある質問を以下に取り上げています。
- シリアル アタッチド SCSI とパラレル SCSI の違いは?
- パラレル インターフェイスの方がシリアル インターフェイスより速いのではないでしょうか?
- パラレル SCSI は今や時代遅れということでしょうか?
- パラレル SCSI から SAS への移行手順は難しくなりますか?
- シリアル アタッチド SCSI とシリアル ATA の違いは?
- SAS と シリアル ATA は互換性がありますか?
- シリアル アタッチド SCSI エクスパンダとは何ですか?
- シリアル アタッチド SCSI は、2.5 インチ エンタープライズ フォーム ファクタで使用できますか?
- SAS はファイバ チャネルの代替になりますか?
- シリアル アタッチド SCSI ドライブはいつ商品化されますか?
1.シリアル アタッチド SCSI とパラレル SCSI の違いは?
シリアル アタッチド SCSI (SAS) はパラレル SCSI を進化的に発展させたもので、過去 20 年間以上にわたりエンタープライズ ストレージの基礎とされてきた実証済みのテクノロジーです。SAS はパラレル SCSI の磐石の信頼性を補強し、同時にパフォーマンス、スケーラビリティ、および互換性を劇的に高めます。
2.パラレル インターフェイスの方がシリアル インターフェイスより速いのではないでしょうか?
過去においては、複数のデータ経路を有することで、データ経路が 1 本のシリアル インターフェイスよりもスループットが大きいため、パラレル インターフェイスが好まれてきました。しかし、最近の VLSI テクノロジの進展によってシリアルのデータ転送速度が飛躍的に改善され、しかも、パラレル インターフェイスの発展を妨げている複雑なタイミングの問題がありません。パラレル SCSI と比較すると、今やシリアル アタッチド SCSI 方がスループットが大きく、今後の発達の可能性が高いのです。
3.パラレル SCSI は今や時代遅れということでしょうか?
必ずしもそうとは言えません。Parallel SCSI は長い間、エンタープライズ データ ストレージにおける重要な役割を担ってきており、今後も存続します。そうとは言え、シリアル アタッチド SCSI はこの評価の高い先駆者に匹敵する否定しがたい優れた信頼性と堅牢さを持ち、同時に、スピード、スケーラビリティ、および柔軟性において SCSI の限界を大幅に広げています。
4.パラレル SCSI から SAS への移行手順は難しくなりますか?
シリアル アタッチド SCSI 規格の定義に向けて Seagate 社とその他の業界関係企業が協力するにあたり、移行のしやすさが第一に検討されました。SAS の設計目標は特に既存の SCSI コマンド セットを強化し、ストレージ管理およびエンタープライズ アプリケーション ソフトウェアに対するユーザの投資を無駄にしないことを目指していました。そして、ATA ソリューションと異なり、SAS ドライブを展開するにあたりシステム レベルの予備手段は不要です。
5.シリアル アタッチド SCSI とシリアル ATA の違いは?
シリアル アタッチド SCSI は、ミッションクリティカルなアプリケーションに求められる優れたパフォーマンス、信頼性、およびスケーラビリティを提供するうえでインターフェイスに留まらないエンタープライズ クラスのソリューションです。シリアル ATA は主にデスクトップ クラスのソリューションであり、低コストが最優先課題となる負荷の軽い環境に適しています。
あります。シリアル ATA との互換性はシリアル アタッチド SCSI にとって実に基本的な特長です。SAS バックプレーンおよびホスト バス アダプタ (HBA) にはシリアル ATA との完全な互換性があり、同じバックプレーンにどちらの種類のドライブでも接続できるため、インフラストラクチャのコストを低く抑えられます。SAS エンクロージャは、ストレージ要件がそれほど厳しくない状態でシリアル ATA を展開できる成長中の事業者に極めて大きな柔軟性を供給し、さらにビジネス ニーズの進化に応じてシームレスに SAS ドライブを追加することができます。これによって、トランザクションおよびオンラインのパフォーマンスと信頼性には SAS、ニアライン、バックアップ、復旧作業用には シリアル ATA などアプリケーションに応じて最適なドライブを指定できます。
7.シリアル アタッチド SCSI エクスパンダとは何ですか?
エクスパンダは、シリアル アタッチド SCSI の優れたスケーラビリティにとって欠かせません。これらの低価格のスイッチはそれぞれが単一の HBA またはエンクロージャから最大で 128 個のポイントツーポイント接続を可能にし、パフォーマンスと信頼性を損なうことなく合計 16,384 個の SAS デバイスをまとめることができます。これに対し、パラレル SCSI では 1 本の SCSI チェーンにデバイスが 15 個に制限され、総ケーブル長も極端に限られてしまいます。
8.シリアル アタッチド SCSI は、2.5 インチ エンタープライズ フォーム ファクタで使用できますか?
もちろんです。シリアル アタッチド SCSI の小型のケーブルとコネクタがこれらの小さなデバイスにはぴったりです。コンパクトな作りとエネルギー効率の良さ、そしてエアーフローの改善を誇る 2.5 インチ SAS ドライブは、高いドライブ密度とラックマウントスペースあたりのデータ転送速度 (IOPS/U)、より小さなシステムの総所有コスト (TCO) 、そしてサーバ CPU の冷却性の向上を伴ってサーバ/ストレージ ハードウェアをよりコンパクトな形態に統合できます。
なりません。シリアル アタッチド SCSI およびファイバ チャネルはどちらも先進的なエンタープライズ クラスのソリューションであり、規定のアプリケーションに対してそれぞれの適合性をもたらす固有の属性を持つものです。SAS はローカル レベルで優れたパフォーマンスと無類のスケーラビリティを提供します。ファイバ チャネルは、最大 1600 万個のアドレスをサポートでき、最長布線距離が 10 km と長いため、大規模なエンタープライズ用 [ストレージ エリア ネットワーク (SAN)など] に適しています。
10.シリアル アタッチド SCSI ドライブはいつ商品化されますか?
シリアル アタッチド SCSI はすでに商品化されています。Seagate 社では 2003 年の中ごろからシリアル アタッチド SCSI の開発強化を開始しており、SAS ソリューションの普及は 2004 年の初秋より行っています。